BAD & BAD【Ⅰ】
おかえりパーティー
5月上旬。
春の陽気が未だに続いている。
私が不良デビューを果たしてから、2週間が過ぎた。
慣れというのは怖いもので、最近では神雷のたまり場に行くことが、すっかり習慣づけられた。
神雷の一員である自分に対して、なんの違和感も感じないようになってしまったのだ。
うかつだった。
こんなにあっさりと、神雷のはちゃめちゃ軍団になりかけていたとは。
どっぷりと神雷カラーに染まりきる前に、麻痺している自分の感覚を取り戻さなければ。
……と、真剣に思ってはいるのだが。
正直、私は今それどころではない。
金曜日、オレンジ色の放課後。
青春するにはもってこいな時間のはずなのに、私は現在、職員室で小泉パパにお説教されてます。
「この点数、わかるか?7点だぞ、7点」
「わーい、ラッキーセブンだー」
「茶化すな」
「はい」