BAD & BAD【Ⅰ】
小泉パパの手には、「7」と赤ペンででかでかと記された私の小テストを、空いてる方の手でバシバシ叩いた。
これでおわかりでしょう。
そう、私は、小泉パパ担当の英語の授業で行われた抜き打ちの小テストで、見るも無残な結果を取ってしまい、呼び出しをされた。
小泉パパ、本気で怒ってる。
元神雷幹部の迫力、やばい。
「進級する気あるのか?」
「ある!めっちゃある!むしろ私が一番したいんじゃないかってくらい!」
「なら勉強しろ」
「えー」
「そこは嫌がるなよ!」
それから、延々と小泉パパの説教タイムが続いた。
辛い。
この時間、まじ辛い。誰か助けて、ヘルプミー。
たかやんは、私が引き留めても、なぜか上機嫌で帰って行っちゃったし。
友達を助けようって気持ちはないのか!
しかも今日に限って、桃太郎がたまり場でケーキを作ってる。
今頃、甘いものが大好きな私を差し置いて、皆してケーキ食べてるのかな。
ひどい話だ。