BAD & BAD【Ⅰ】
ちょっとは休ませろ!横暴だ!!
「何か言いたそうな顔だな?」
「いいえ、滅相もございません」
さっきお怒りを受けたばっかりだし、たかやんに反抗できるわけがない。
きっと、私達とたかやんの関係をわかりやすく表すなら、調教師と珍獣。
調教師のたかやんが、珍獣の私達を飼い慣らしている。
あぁ、本当によかった。
たかやんみたいな人がいてくれて。
心の底から安堵するよ。
たかやんがいなかったら、今頃無法地帯だったんだろうな。
午後1時ちょうど。
たかやんが、くじが入った箱をテーブルに置いた。
「役割分担すっから、くじ引いてくれ」
「はーい」
すごいな、たかやん。
いつの間に、こんなくじを作ったんだ。
手際良すぎ。