BAD & BAD【Ⅰ】
状況整理に長けてるあんたなら、私の格好や一人称でなんとなくわかるんじゃない?
私と違って頭いいんだし。
まあ、はっきり言えば、説明するのが面倒くさい。
「そういえば、この前、いちごさんのドラマ見たよ。めっちゃ笑った」
「は?笑ったのか?あの青春感動ドラマで?どこで笑ったんだよ」
「最後の告白!あそこは爆笑もんだった」
「感覚おかしいんじゃねぇの」
感覚がおかしい?
んなわけないでしょ。
あの最後の告白、あそこはドタバタのグダグダで笑えたよ。
「お前ら、知り合いか?」
「……あ、そうか、幸珀と真修は幼なじみって言ってたもんな。それなら、そいつと知り合いなのも当然か~」
たかやんが私と知り合いに問いかけた直後に、弘也が独り言で勝手に納得していた。
「弘也が思っている通り、僕と真修とこいつの3人はとっても仲良しな幼なじみなんだ!」
「とっても仲良し、なのかな?」
「それ、結構盛ってね?」
「何を言うか!仲良し過ぎて逆立ちしちゃうくらい仲いいわ!」
「例えへったくそだな」