BAD & BAD【Ⅰ】
あ、でも、1人くらいには相談しておいた方がいいかも。
私だけじゃ、この違和感が偽物か本物か判断しかねるし。
相談するとしたら、誰が適任かな。
師匠と真修は、いい意味でも悪い意味でも真っ直ぐだから、いろいろと大ごとにしちゃいそうだなぁ。
凛は、話しても「どうでもいい」とか言いそうだし。
桃太郎は……頼りたくないから却下。
弘也は、チョロいしパシれそうだけど、気分で左右されるからなぁ。
……やっぱり、たかやんが適任だろう。
常識人だし、真面目だし、親友だし!
そうだ。
相談料として、帰りに缶コーヒーを買っていこう。
そしたら、たかやん喜ぶかも。
機嫌がいい分、相談もしやすくなると思うし。
親友孝行できる私ってば天才!
「さあ、2人とも!パトロールをちゃっちゃと終わらせよう!」
「いきなりやる気になって、どうしたの?」
「ふっふっふっ。師匠、よくぞ聞いてくれました。親友が僕のことを待っているんですよ!!」
「親友?誰のこと?あ、妄想?」
「実在してますっ!!」