BAD & BAD【Ⅰ】
「アイスで釣れば?」
「遅い時間にアイスなんか食ったら、体に悪ぃだろうが!」
考え方が既に母親化してる!
これぞ、神雷のおかん。
「じゃあ……今度から寝すぎたらアイス没収、とか?」
「起きる」
「起きた!?」
私のアイデアを聞いて瞬時に起床した副総長に、たかやんが目を見開く。
効果抜群だ!
まあ、普通ならこれからが寝る時間で、今起きるのは異常なんだけど。
私達は不良で良い子じゃないから、異常でも気にしない。
「……起きたなら、いいか。おい幸珀、行くぞ」
「どこに?」
「話があるんだろ?なら、相談しやすい場所の方がいいだろ」
たかやんは肩の荷が下りたように後ろ首に手を回しながら、遊戯室から出て行った。
相談しやすい場所?どこだろう。
私は行き先がわからないまま、たかやんについて行った。