BAD & BAD【Ⅰ】
どうしたんだろう。
歓迎してない……ってわけじゃないよね。
長髪=裏切る怪しい人、という偏見を持っていても、真相がわかってからは、桃太郎も神雷は良い子の集まりだよ大作戦に快く参加してたもん。
んー、あ、変な物でも食べた?
「桃太郎!」
「……っ、う、ういっす。了解です。期待しててくださいね、凛さん!」
「おう、頼むぞ」
我に返った桃太郎と、ふと目がかち合った。
けれど、すぐに逸らされてしまう。
何、その態度。
私、何かしたっけ?今日はまだいじってないよ?
「どうした、桃太郎」
桃太郎の異変を察知していたのは、副総長も同じだったようで。
桃太郎の顔を覗き込むように、背中を丸めながら尋ねた。
副総長からの質問なのに、桃太郎は口をつぐんだまま。
あんたの憧れの副総長が聞いてるんだよ!?
それなのに、なに黙ってるの?