BAD & BAD【Ⅰ】
「なのに、こんな朝早くに起きるなんて……。あ、熱?」
「熱なんかないよ!」
早起きしただけで、天と地がひっくり返ったみたいな反応するのやめてくれる?
私だって、たまには規則正しい生活を送れるんだよ。
「朝ごはんある?」
「あるわよ、はい」
「和食だ!やったー」
パンじゃない!ごはんだ!
やっぱり、朝は和食だよねー。
椅子に座って、テーブルに用意された朝食をパクリと食べた私の頭を、お母さんがなぜかポカッと叩いた。
なんでいきなり叩くの!?
「幸珀、いただきますは?」
「あっ。いただきます」
「よろしい」
私は合掌してお母さんの許可を得てから、再び朝食を摂り始めた。