BAD & BAD【Ⅰ】
なんとなく年下な感じはしていたけど、1つ年下だったのか。
私の妹になってほしい!
「こちらこそよろしくね」
ニコッと笑う私に、天使……もとい唄子ちゃんが笑い返す。
お母さんの代わりにハガキを出しに行って正解だったなぁ。
軽い自己紹介を終えると、時刻がちょうど10時半になった。
「それじゃあ、弘也探し始めようか」
「はい!」
「またあとでね、唄子ちゃん」
「はい、またあとで!」
5割増し元気になった唄子ちゃんは、本当に弘也に会いたいらしい。
どうしてそんなに会いたいんだろう。
そういえば、私、唄子ちゃんと弘也の関係性を聞いてなかった。
一応聞いておこうと思った時には、既に唄子ちゃんは歩き出していた。