BAD & BAD【Ⅰ】
試しに行ってみるか。
そう思い、観覧車のある場所へ駆けて行った。
いないだろうな。
さっきと打って変わって、自信がない。
観覧車の辺りに着いた。
私は今、ビビっている。
なぜって?
「いた!!」
探し人を含む神雷のメンバーと、遭遇したからだ。
いやー、ビビった。
いるとは思わなかったよ。
しかも、ほぼ同時に到着して、観覧車の列の最後尾にやって来たという、奇跡の巡り合わせ。
なんて運なんだろう。
どうせなら唄子ちゃんと遭遇してほしかった。
「お、おま、お前、なんで……!?」
「幸珀、1人で遊園地かよ。寂しい奴だな」
口をパクパクさせてる桃太郎をスルーして、たかやんが鼻で笑った。