BAD & BAD【Ⅰ】
あ、了解。
うろたえてる桃太郎や下っ端達は、放っておいていいのね。
たかやんの小馬鹿にした対応で、意思を汲み取った私は、ドヤ顔になった。
「違うもんねー!超絶可愛い子と一緒だもんねー!!」
どうだ、羨ましいだろ!
「で、迷子になっていた、と」
「いくらなんでも、この歳で迷子にならないよ。バカにしないでたかやん」
「迷子は皆、自分は迷子じゃねぇ、って言うんだ」
「迷子じゃないってば!」
「ほらな」
「ちっがーう!!」
たかやんの辛辣は、相変わらずで安心した。
さすが、マイベストフレンドだね!
不意に、混沌とした気持ちを含んだ眼差しを感じた。
そちらに視線を持って行けば、桃太郎が私を睨んでいた。
先ほどのこともあってか、警戒しているらしい。