BAD & BAD【Ⅰ】
その次の日も、BくんはAくんを傷つけた。
私はいつ何時も警戒して、できるだけAくんを視界に入れていた。
けれど、さすがにずっとは無理で。
私がいない時に、Bくんは主に教室でAくんを甚振っていた。
すぐに駆けつけてもBくんは私を嘲笑い、いじめをやめようとはしなかった。
遊ばれているようで、悔しかった。
きっと、Bくんの中で、Aくんへの苛立ちよりも、私を降伏させたい気持ちが大きく膨れ上がっていったのだろう。
そのせいで、最悪な悲劇を生んでしまったんだ。
心底、吐き気がする。
Bくんは、何様のつもりなんだろう。
自分が世界の中心だとでも思ってるのか?
このままではさらにいじめが肥大化し、Aくんの精神が壊れてしまうかもしれない。
早く、1秒でも早く、なんとかしなければ。
他のクラスメイトは、あてにならない。
私が、この状況を変えるんだ。
でも、どうやればいいんだろう。