BAD & BAD【Ⅰ】
家を取り囲む塀を曲がったところで、何かにつまづいて顔面からズサーッと派手に転んでしまった。
いった!!顔の皮膚が剥がれ落ちたかと思ったわ!!
私を転ばせたのは何!?
八つ当たりでもしてやろうかと振り向いたら、そこには家の前で座っている凛がいた。
「り、凛!?」
なんでここに凛がいるの?
神雷がやばいんじゃないの!?
てか、その長い足を引っ込めてよ!通行の邪魔だ!
転んじゃったじゃんか。すっごく痛かったんですけど。
「お、来た」
「来た、じゃないよ。どうして凛がこんなところにいるの?」
「お前を待ってた」
「どうして私の家を知ってるの!?」
「調べた」
神雷なら、私の住所を調べるくらい朝飯前だろう。
だが、しかし。
プライバシーの侵害だ!個人情報を漁るな!!