BAD & BAD【Ⅰ】
アイスマンのもどかしさと戸惑いを含んだ表情に、私は眉をひそめた。
てか、アイスマンってすごい美形なんだね。
長い前髪に隠れてよく見えないけど、右目の下に泣きぼくろがあってセクシーだし。
切れ長の目が、今流行りのクール男子っぽい。
「……アイス食うか?」
長い沈黙を途絶えさせたその一言で、私は悟った。
あ、こいつ全然クールじゃないな、と。
「いりません」
「そうか」
あっさり断ると、アイスマンはアイスを高速で食べてしまった。
アイスを食べ終えれば、私にガンを飛ばしてくる。
今度はなに!?
「あ、あの、なんでこの人ガンつけてくるの?」
私は近くにいる天パのチビに、小声で尋ねた。