BAD & BAD【Ⅰ】




アイスマンのもどかしさと戸惑いを含んだ表情に、私は眉をひそめた。



てか、アイスマンってすごい美形なんだね。


長い前髪に隠れてよく見えないけど、右目の下に泣きぼくろがあってセクシーだし。


切れ長の目が、今流行りのクール男子っぽい。




「……アイス食うか?」



長い沈黙を途絶えさせたその一言で、私は悟った。


あ、こいつ全然クールじゃないな、と。



「いりません」

「そうか」


あっさり断ると、アイスマンはアイスを高速で食べてしまった。


アイスを食べ終えれば、私にガンを飛ばしてくる。



今度はなに!?



「あ、あの、なんでこの人ガンつけてくるの?」



私は近くにいる天パのチビに、小声で尋ねた。



< 43 / 540 >

この作品をシェア

pagetop