BAD & BAD【Ⅰ】
「うっ……、こ、幸珀……?」
「弘也!?」
扉の近くには弘也が倒れていて、私は即座に駆け寄った。
敵に殺られたの!?
お腹部分から流れた血が、弘也の服を真っ赤に染めている。
「ちょっ、弘也、血だらけじゃん!!」
「……っ、僕の仇をとってくれ……」
弘也が、弱々しく私の手を握った。
「うんっ、わかった!任せて!」
弘也の分まで覆面軍団をやっつけてくるから、それまで生きててよ!?
絶対、死なないでね。
弘也の思いを受け取った私は、闘志を燃やしながら、覆面軍団の方に迫っていった。
そんな私に、2人の敵が相対し、鉄パイプを振り回す。
私と闘う気満々だね。
でも、すぐに後悔することになるよ。