BAD & BAD【Ⅰ】




同時に襲いかかってきた2人が持っている、鉄パイプの先端をパシッと掴む。


2本の鉄パイプを交差させてから、片方の敵の後ろ首に、目にも止まらぬ速さで手刀を入れた。



流れるようにもう片方の敵の背後を取り、首に腕を回して気絶するまで首を締める。



敵2人は気を失って倒れてしまった。




「おい、やめろ!!」


すると、桃太郎の叫び声が響き渡った。



声のした階段近くに視線を移す。



階段近くでは、桃太郎が敵1人に羽交い絞めされていた。


チビな桃太郎は、そのせいで宙に浮いた状態になり、足をばたつかせている。



助太刀してやるか。

私は、桃太郎の元へ走った。



「桃太郎がちっちゃいからって、そのイジり方はどうかと思う、よっ」



桃太郎を羽交い絞めしていた敵の脇腹を、容赦なく蹴り飛ばしたら。


敵は床に倒れて、ぐったりと伸びてしまった。



< 436 / 540 >

この作品をシェア

pagetop