BAD & BAD【Ⅰ】
周りを見渡したら、皆して温かな瞳で私を見ていた。
私の返事を、待っているんだ。
騙していてごめん。
なんて堅苦しい謝罪じゃなくて。
本当にいいの?。
なんてもったいぶった質問じゃなくて。
私の想いがギュッと詰まった、たったひとつの返事を。
ほらまた、皆のせいで、視界がぼやけてきちゃったじゃんか。
どうしてくれるんだ。
「しょうがないから、また神雷に入ってあげる!」
涙が流れる前に手の甲で拭い取って、満面の笑みを咲き誇らせた。
私って、愛されてるなぁ。
皆、私のこと大好きすぎでしょ。
「よっしゃー!じゃあこれから、剛と幸珀の歓迎パーティーだー!!」
弘也のはしゃぎ声によって、皆の雰囲気が一気に盛り上がる。