BAD & BAD【Ⅰ】
辺りがオレンジに包まれた、夕暮れ。
パーティーは沈むことなく賑やかに盛り上がっていくばかり。
今は、カレー大食い大会をやってる。
ガキか、あいつらは。
私は大会には参加せずに、休憩がてらベランダにいた。
風が涼しい。
怒涛の2日間だったな。
いろいろありすぎてまだきちんと整理できてないけど、とにかく大変だった。
「あ」
ふと、背後で一音だけが落とされて、顔だけ後ろに向ける。
「あ、凛も一休み?」
「ああ」
ベランダに来た凛は、私の右隣に並んだ。