BAD & BAD【Ⅰ】
なんたって、私達は神雷だよ?しかも、ここにいるほとんどが幹部クラス。
ただ単に雑魚をかき集めてきたあんた達に、私達が負けるとは到底思えない。
確かに人数は勝敗を左右する。
でも、喧嘩で1番大切なのは、どれだけ強いか。
効率の良さも重要だけど、1番はやっぱりソレ。
「神雷をなめんじゃねぇ」
たかやんの鋭い迫力に、デブ……じゃなかった、ぽっちゃりくん達が一歩退きそうになる。
首長との悪人更生計画も始まることだし、まずはこいつらを矯正してやろうか。
あっ、そういえば、私は今日、ワンピース&ヒールだった。
これじゃあ、動き回れないじゃん。
「皆、頑張れ~」
「お前も闘えよ!」
「ほら、今日の私って、守ってあげたくなる系女子だしぃ」
「……はいはい、勝手に言ってろ」
「冷たくない!?」
剛、ひどい。わざとらしくため息吐かないで!
もう少し、情のある返しが欲しかった。
ぶりっ子したのが気に障ったのかな。私のぶりっ子なんて、レアなのに。
もっとうっとりしやがれ。