BAD & BAD【Ⅰ】
「不良くん達、ちゃんと真面目になってね。またこんなことしたら、ただじゃおかないから」
「師匠、行きますよ」
「あ、うん!」
反撃の余地なく倒された不良達に無自覚に脅した師匠の笑顔を、不良達は悪魔のようだと錯覚したとかしてないとか。
師匠がこっそり、ちゃんと悪人更生計画を行っていたことなど知る由もない私は、助けてくれなかった皆を散々こき使ってやった。
ざまあみろ。
本当は、知ってる。
皆が何もしようとしなかったのは、私の強さを認めているから。
私のことを仲間だと思っているからだって。
だ・け・ど、それとこれとは話が別。
今日はこんなに下僕がいて幸せだなぁ~。