BAD & BAD【Ⅰ】
セット扱いされるなら、凛とがいい。
なんたって、私の恋人だし!
それに、さ。
「私達は真修も入れて3人で幼なじみなんだから、絵になるなら真修も一緒じゃなきゃダメでしょ!」
「それもそうだな」
私と朔がニッと笑うと、真修は伏し目がちに小さく微笑んだ。
「うん、そうだね」
「大丈夫。真修もモテるから。無自覚ジェントルマンだし」
「むじかく……?」
「ううん、なんでもない。こっちの話」
豪快にはぐらかして、たまり場へ向かう。
いつか自分で自覚するがよい。
繁華街の途中で、ダンディな男性2人組が、壁に寄りかかってタバコを吸っていた。
タバコの煙をまき散らしながら呟く。
「南にある廃校に、NINAが現れたんだとさ」
「どうせデマだろ」
「さあ?確かめようにも、誰も怖がって近寄らねぇだろ」