BAD & BAD【Ⅰ】




入学式の日も眠気に負けてサボったせいで、1年生の時は友達できなかったんだよね。


元々、地元にある高校だから、小学校の時に広まった私の悪い噂がここでも流れちゃってることも、私に友達が少ない原因の1つなんだろうけれど。




あぁ、懐かしいな。


今はたかやんっていう大切な友達がいるから、毎日ハッピー……でした。昨日までは。



「はぁ~、たかやんの隣は居心地いいわ」


「お前、いつも変だけど、今日は一段と変だぞ。何かあったのか?」



さらっと言われた悪口は、スルーするに限る。



「昨日いろいろあって、ちょっと疲れてるんだよね」


「それにしてはテンション高いな」



つっこまなくていいから!


今の私みたいな状態は、空元気って言うの!




「ガキみたいな奴らに関わっちゃって、はちゃめちゃだったんだよ昨日は……」


「あー、俺の周りにいる奴は大抵うっせぇから、よくわかる。動物園にいるみたいな気持ちになるんだよな」



それ、私は含まれてない、よね?

私、うるさくないよね!?



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