BAD & BAD【Ⅰ】
でも、副総長の話を信じても信じなくても、結局お金はかからないのか。
……チッ。
お金がかかれば、それを理由にやめられたかもしれないのに。
作戦が台無しだ。
「もしかして、神雷ゲームもその頃に作られたんじゃね~?」
「そうかもしれねぇな!」
弘也と桃太郎が感動の余韻に浸りながら、顔を見合わせる。
いや、その頃は神雷が2つの族に分かれてたんだから、「神雷」の名前のつくゲームが作られるわけないじゃん。
そもそも、その神雷ゲームって何?
「それ、どんなゲームなの?」
「人生ゲームは知ってる?」
弘也は、私のことをバカにしてんのか?
それくらい知ってるわ!
大げさなくらい強く頷いてやった。
「その神雷版を、神雷ゲームって言うんだ」
人生ゲームの、神雷バージョン?
何それ。