BAD & BAD【Ⅰ】




紙をたたんだの、誰。

紙の端と端がずれまくってる。


しかも、紙はよれよれのくしゃくしゃだ。



物持ち悪すぎでしょ。


それとも、そんなに昔から在る物なの?




「広げるから、ちょっと下がっててー」



弘也はそう指示して、紙を広げた。


神雷ゲームの基盤となる紙は、思っていたよりもずっと大きかった。



箱の中には、小さな色紙で折られた鶴が入っていた。


おそらくこのちっちゃくて可愛い鶴が、コマの代わりなのだろう。



紙のたたみ方はあんなに不器用だったのに、どうして鶴はこんなにも綺麗に折られてるのか、不思議でならない。



「神雷ゲームは、誰か1人がゴールした時点でゲーム終了。1位の人以外は全員罰ゲームとして、最後に止まっていたマス目に記された内容を必ず実行しなくちゃいけないんだ」



真修が、わかりやすくルール説明をしてくれた。



ゲーム参加者ほぼ全員に、罰ゲームがあるの!?


意外とサバイバルなゲームなんだね、神雷ゲームって。



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