Light ! *
まさかこんなところで会えるなんて。
なんでこんなところにいるんだろう。
そんなことをぐるぐると考えてしまって、
ずっと彼の前でフリーズしていたようで。
晃佑くんはわたしに「ちょっとごめんね」と言うと、
少し教室の中に入って周りを見回している。
クラスの女子達も晃佑くんが来たことで
少しざわめいていた。
……誰か、探してるのかな?
そう思い、やっとの思いで「どうしたの」と聞いた。
今思えば、聞かない方が良かったのかもしれない。
『ちょっと、用があって。
藤咲ひかりって奴……いる?』
……その時はまだ、そんなに深く考えていなかった。
藤咲といえば、うちのクラスで
……いや、学年でも可愛いと評判の女子だ。
やっぱり晃佑くんもそういう女子と話してみたい、とか思うんだなあ。
ただ単に、そんな風にしか思っていなかった。