Light ! *
何の疑いも持たずに藤咲さんのところを呼ぶと、
藤咲さんはわたしに"ありがとう"と言った。
ここら辺で少し、違和感を感じ始めた。
普通の女子なら、晃佑くんに呼ばれたら
冷静でなんていられないと思う。
なのに、なんで藤咲さんはこんなに落ち着いているのか。
……もしかして、付き合ってたり?
いやいやそんな事ある訳ない。
晃佑くんに彼女がいるなんて噂、聴いたことないよ。
頭の中で色々ぐるぐると回っている。
すると、わたしがクラスで仲良くしている女の子がわたしに話しかけてきた。
『どうしたの? 大丈夫?』
『うん……ちょっと考え事してた』
『あ、どうせまた晃佑くんのことだ。
さっき来てたよね?』
その事なんだけど、と切り出して
さっきまで考えていたことを友達に話した。