Light ! *
 






 * * *








体育の授業は1組と3組で合同だから、好きだ。




もちろん、晃佑くんが1組でわたしが3組だから。






……あいにく藤咲さんも3組なんだけど、ね。








「今日、体力テストだってね」


「えええ、やだなあ〜」








友達とそんな話をしながら体育館に向かう途中で
たまたま前を歩いているのが1組の野球部男子たちだった。


晃佑くんはいない。






______そういえば最近、見てないなぁ……。






そんなことを考えつつ友達と話していると、
友達が口に指を当ててしーっという仕草をする。




どうしたのかと思ったけど、前の男子たちの会話に
"晃佑"という単語が出てきていたから納得した。






早速、わたしも友達のように耳を傾けてみる。








「……晃佑あいつ大丈夫かな」


「まあ、少し縫ったらしいし当分安静だってよ」


「あいつもやるよな、幼なじみ助けるなんてさ。
 あーーーおれもカッコいいことしてぇや」


「ほんとだよな〜」








…………え?






ちょっとだけ頭が真っ白になった。






縫った?






幼なじみを助けた?









……………………………え?






 
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