Light ! *
中1のときまでおれより身長がでかかったくせに、
いつの間にかおれが身長を抜かしていた。
……なんて、よくある幼なじみの話だ。
ひかりはおれの真ん前で立ち止まると、口を開く。
「……久しぶりだね」
「あ、……久しぶり、だな」
久しぶりすぎて少し間が空いてしまった。
ひかりは何がおかしいのか、今にも吹き出しそうな顔をしている。
「……何がおかしいんだよ?」
「あ、やっぱ分かっちゃう? さすが幼なじみだね」
そう言うとおれの頬を指さして「それ」と言った。
助けてやったのになんてヤツだ。
入学して早々、不良なんかに絡まれやがって。
そんなだから――――……
____まあ、楽しそうならいいか。
どうせ昔からひかりの笑顔に弱いおれだ。
「それよりどうした? こんなところまで」
近くにあったウチの車止めに腰を下ろしながら尋ねる。