Light ! *
「ひかりが元気でいてくれることだけでいいから」
「……え?」
「そのまんまの意味。こんな傷なんとでもない」
あのときおれがあの場にいなかったら。
それを考えた時に、今でも鳥肌が立つ。
……なんか恥ずかしくなってきた。
「えっと、いや、だからその、……幼なじみだし?」
最後の取り繕ったようなフォローに、クスクスと笑うひかり。
すると、不意におれの背中をポンポンとたたいてきた。
「苦しいよ? 晃佑」
「……あ、ゴメン」
ひかりを解放すると、わざとらしくぷはあと息を吐いている。
でも、もう涙はすっかり引っ込んでいて
清々しそうな元のひかりに戻っていた。