好きになった人は吸血鬼でした。ーさくらの血契1ー【完】
「話が終わるまでは起きてる。小路が白桜に不埒な真似をしたら、里おじいちゃんに合わせる顔がないもの」
「百合姫……」
キッと、黒藤を睨む百合緋。
ほんとここは仲悪いなあ……。
両方とも大事な幼馴染な白桜、二人に板挟みにされるのでいつも困っている。
白桜が黒藤を呼んだのは、母家の私室だった。
客間でもいいのだが、白桜としては一応、大事な幼馴染。
そう突き放せもしない。