好きになった人は吸血鬼でした。ーさくらの血契1ー【完】
「あのさ」
「んー?」
「色々と訊きたいことはあるんだけど」
「訊いてくれていいぞ?」
「……どうやって帰ってるの? てか、どこに帰るの?」
「真紅の家だけど?」
「何で知ってるの?」
「においがする」
「犬か!」
「犬じゃねえけど。ほらまあ、血のにおいとかはよくわかるって。吸血鬼って理由で納得出来んだろ? そんだけだ」
「てきとーだね」
大雑把だった。