クールな公爵様のゆゆしき恋情 外伝 ~騎士団長の純愛婚~
リュシオンは、客間のひとりがけのソファーに私を座らせた。
テーブルを挟んだ正面のソファーにはカサンドラが座り、その後ろに護衛の騎士と侍女が立つ。
リュシオンにも空いている椅子に座るように言ったけれど、首を横に振り私の隣に立った。
「それでカサンドラ様、お話とは?」
早速切り出すと、カサンドラ様は私ではなくリュシオンに視線を送りながら言った。
「今回のリュシオンの行動はベルツ家への裏切りです。ベルツ家の家臣でありながら、リュシオンは縁戚のサウル王子に何の気遣いもせず、アンテスの騎士を動かし事を公にした。これでサウル王子にもベルツ家にも何かの罰が下るのは免れないでしょう」
カサンドラの言い分に内心驚愕しながら、私は口を開いた。
「リュシオンはアンテスの騎士として正しい行動をしている。筋が通っていないのはあなたの方なのよ。まるで犯罪を隠蔽するのが当たり前のように聞こえるわ……知っていると思うけど、犯罪の隠蔽は罪よ?」
私の当たり前の発言を聞くと、カサンドラは煩わしそうな視線を送って来た。
その態度は強気で辺境伯令嬢という身分に対しての遠慮も感じられない。
これがカサンドラの本性なのだ。
「それでもリュシオンは私の助けになるべきではないですか? だって、私の幸せな未来を奪ったのだから」
テーブルを挟んだ正面のソファーにはカサンドラが座り、その後ろに護衛の騎士と侍女が立つ。
リュシオンにも空いている椅子に座るように言ったけれど、首を横に振り私の隣に立った。
「それでカサンドラ様、お話とは?」
早速切り出すと、カサンドラ様は私ではなくリュシオンに視線を送りながら言った。
「今回のリュシオンの行動はベルツ家への裏切りです。ベルツ家の家臣でありながら、リュシオンは縁戚のサウル王子に何の気遣いもせず、アンテスの騎士を動かし事を公にした。これでサウル王子にもベルツ家にも何かの罰が下るのは免れないでしょう」
カサンドラの言い分に内心驚愕しながら、私は口を開いた。
「リュシオンはアンテスの騎士として正しい行動をしている。筋が通っていないのはあなたの方なのよ。まるで犯罪を隠蔽するのが当たり前のように聞こえるわ……知っていると思うけど、犯罪の隠蔽は罪よ?」
私の当たり前の発言を聞くと、カサンドラは煩わしそうな視線を送って来た。
その態度は強気で辺境伯令嬢という身分に対しての遠慮も感じられない。
これがカサンドラの本性なのだ。
「それでもリュシオンは私の助けになるべきではないですか? だって、私の幸せな未来を奪ったのだから」