クールな公爵様のゆゆしき恋情 外伝 ~騎士団長の純愛婚~
それから、とても気になっていたことについてもちゃんと確認をとった。
「リュシオンが王家の騎士になるってどういうことなの?」
リュシオンは何でもないように応えた。
「以前、王家よりそのような話を頂きましたが断りました。私はアンテスの騎士なので。カサンドラ様はそのことを誰か聞いたのでしょう。王都に行くなどはカサンドラ様の妄言ですが」
「そう良かった」
笑顔になる私に、リュシオンも優しく微笑んでくれる。
その時、ふいに気がついた。
「ねえ、その誘いはいつ頃の話?」
「何度か頂きましたが、最近では三ヶ月程前になります」
「……そう」
お父様がどうして急にリュシオンとの婚約を決めたのか気がついた。
お父様はベルハイム一の騎士リュシオンをアンテスに留めおく為に、そのことを周囲に知らしめる為に、自分の娘である私を嫁がせることにしたんだ。
リュシオンはその事を知っているのだろうか。
聞いてみようかと思ったけれど、やめた。
彼が気付いていないわけがないのだ。
それでも、今私の隣に居て笑ってくれるのは、立場なんて関係ないって、そう思ってくれていると信じられるから。
「リュシオンが王家の騎士になるってどういうことなの?」
リュシオンは何でもないように応えた。
「以前、王家よりそのような話を頂きましたが断りました。私はアンテスの騎士なので。カサンドラ様はそのことを誰か聞いたのでしょう。王都に行くなどはカサンドラ様の妄言ですが」
「そう良かった」
笑顔になる私に、リュシオンも優しく微笑んでくれる。
その時、ふいに気がついた。
「ねえ、その誘いはいつ頃の話?」
「何度か頂きましたが、最近では三ヶ月程前になります」
「……そう」
お父様がどうして急にリュシオンとの婚約を決めたのか気がついた。
お父様はベルハイム一の騎士リュシオンをアンテスに留めおく為に、そのことを周囲に知らしめる為に、自分の娘である私を嫁がせることにしたんだ。
リュシオンはその事を知っているのだろうか。
聞いてみようかと思ったけれど、やめた。
彼が気付いていないわけがないのだ。
それでも、今私の隣に居て笑ってくれるのは、立場なんて関係ないって、そう思ってくれていると信じられるから。