【短】告白
「守りたい?…そう、なのかなぁ…私、守って欲しいのかなぁ…?」
小首を傾げて、少し遠い目をする。
私は、そんな可愛げのある態度をちゃんと取れていたんだろうか…?
一瞬でも、そんな可愛げのある隙を見せてあげる事ができたんだろうか…?
「うーん…今更だけど、アイツも結構頑張ってた方なんだけどねー。毎日のように可愛い、可愛いって惚気っぱなしだったし…ってほんと今更なんだけどー」
そう言って、先パイは苦笑した。
くしゃり、と微笑む彼の目尻に出来るしわが、私は凄く好きだと思った。
「あー…。私、結構強がりだからねー…。その結果、一昨日『友達でいよう』って言われちゃったし…。ほんとにダメだねぇ…私って…」
私は、曖昧な苦笑いを浮かべる。
「大好きだ」
と言ったその口唇で、
「ごめん」
と、言われる気まずさを思い出して、私は少しだけ自嘲気味に笑って、さっき彼が撫でてくれた髪をえへへと撫でた。