優しい白衣に包まれて
声を荒らげながら髪の毛をグシャッとする。


なんでこのタイミングなの?
17歳。


一番青春を謳歌してる時期。
学校に戻って野球のマネージャーの仕事だってしなきゃいけない。


今年は3年生の先輩が最後だもん。
夏の甲子園一緒に行くって約束したもん。


来年は私達だもん。
なのになんで今なのよっ…。



「芽愛、わかったお前の気持ちはわかったから。

落ち着こ一旦。」



取り乱す私の体をギュッと真っ白な白衣で包んでくれる蓮。

蓮の白衣の中は安心する。

優しくていつだって私を包み込んでくれるから。



でも、怖いんだ。
白血病の再発は命を落とす人がいっぱいいる。
だから、余計に怖いんだ。
あの苦しい治療に耐えられる自信もない。



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