捨てられた町
その風貌に思わず後ずさりをする僕。


今の耳はなにかのホラー映画にでも出てきそうな見た目だ。


「ひどい有様だな」


カエルがそう言うと、ミミは「えへへ」と明るく笑った。


「笑いごとじゃないだろ。どうして自分の家に帰らなかった」


カエルが聞く。


ミミはブルブルと体を震わせてしみこんだ、水気を取ろうとしているが、大して役にたっていない。
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