捨てられた町
相手の気持ち
自分の部屋に入ると気持ちが落ち着いて来て、僕はいつの間にか眠ってしまっていた。


夢を見る事もなく深い深い眠りに落ちた。


この町へ来てから色々な事があって、その疲れを一気に解消するような眠りだった。


「ルキ、起きろ」


とても気持ちよく眠っていたのにそんな声が聞こえて来て、僕は目を開けた。


外から入り込んできていた太陽の光はなくなり、代わりに暗闇に支配されていた。


「もう夜?」


「そうだ。一体いつまで眠るつもりだ」


部屋のドアの前で呆れた顔を浮かべているカエル。


まるで母親のようなセリフに僕は仏頂面を浮かべた。
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