捨てられた町
そう続けようとしたとき、カエルの笑い声が聞こえて来て僕は言葉を切った。


カエルは今まで聞いたことがないほど大きな笑い声を上げ、お腹を抱えている。


「なにがそんなに面白いんだ?」


僕は気になってカエルのそばに近づいて本を覗き込んだ。


そこに出ていたのは当時一番人気だった漫才師のネタだった。


僕は懐かしさでDVDへの質問を綺麗サッパリ忘れてしまった。


ま、いいか。


そう思い、僕はカエルと一緒に本を読むことに決めたのだった。

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