捨てられた町
祖父の家
カエルに連れられて歩いている間も、僕は目覚める事がなかった。


どうやら深い深い眠りについてしまっているようで、こんなリアルな夢を見るのはその深い眠りが原因のようだ。


と、勝手に分析してみた。


山から下りて町が近づいてくると、オレンジ色の街灯が目立ち始めた。


「珍しいね」


「何がだ」


「オレンジ色の街灯だよ。今はほとんどLEDに代わって真っ白な光になってるだろ?」


「そうなのか?」


「そうだよ。時々青い街灯もあるけど、あれは気持ちを落ち着かせるために青くしているらしいよ」


「気持ちを落ち着かせる?」


「そう。犯罪を抑制させる効果があるんだって」
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