捨てられた町
僕はキョトンとして2人を交互に見つめた。


予想外の展開にカエルもうろたえているのがわかった。


ネックレスは本の匂いに引き寄せられてこの家に来たのか?


そう思ったが、傘がこの家の周辺に姿を現すようになったのは、本が来る前からだったことを思い出す。


「ネックレスはルキの事はしらないのか?」


カエルがそう聞くと、ネックレスは僕を見上げた。


そしてポッと頬を染めたのだ。


その反応に僕はたじろく。


ネックレスに赤面されたことなんて産れて今まで一度も経験がなく、どう反応をすればいいのかわからない。
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