捨てられた町
優弥はスポーツ万能で、どんな競技でもこなせるすごい奴。


僕だって勝てたためしはない。


「なんだよ。ルキはダサいって言ってたのはお前らだろ?」


ノリが悪い優弥たちを見て、田村たちは不機嫌そうに顔を歪めた。


その場にいなくても、悪い雰囲気が立ち込めているのが伝わって来る。


「あれは本気で言っていたワケじゃない。ルキは勉強もできるし、スポーツもできる。すごい奴だ」


そう言ったのは2人の後ろに隠れていた浩だったのだ。


僕は驚いて浩を見た。
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