捨てられた町
「だから言っているだろう? 会話をしなければわからない事は沢山ある。言葉を持っているんだから、会話をしなきゃダメなんだ」


カエルの言葉は、いまだからこそ素直に聞き入れる事ができそうだった。


3人は職員室でこっぴどく叱られた後、ようやく学校から出る事が出来ていた。


太陽は傾き、空はオレンジ色に染まりつつある。


そんな中、3人は肩並べて家とは逆方向へと向かい始めたのだ。


僕は3人がどこへ向かっているのか、もう気が付いていた。
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