捨てられた町
脳は起きていても体は眠っているようだ。


もうしばらく眠ろうか。


そう思った瞬間、目の前に真っ白な蛇が現れたのだ。


それは木の幹のように太く、3メートルはありそうな大きな蛇だ。


僕は目を見開き、一瞬にして飛び起きていた。


さっきまで動かなかった体は嘘のように走りだす。


「へ、蛇だ!!」


寝起きの叫び声を上げて洞窟から出ようとしたところで、蛇が足首に絡み付いて来た。


蛇の信じられないくらい強い力に洞窟内に引き戻されていく。
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