捨てられた町
カエルは人間でいう肩をすくめるような動作をして見せてそう言った。


ちょっと諦めが早すぎやしないか。


それより全然話についていく事ができない。


僕はブンブンと強く頭を振った。


もしかしてこれは悪い夢なのではないかと思い、自分の頬をつねる。


「痛い」


「ルキはバカなのか?」


頬をつねる僕を見てカエルは更に呆れた表情を浮かべた。


カエルのオモチャにバカにされるなんて現実世界で起こるわけがない。
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