Eternal Triangle‐最上の上司×最上の部下‐[前編]完
あたしのテンションは午後になっても変わらなかった。
鼻歌まじりに雑務をこなす。
――pm2:55
事務所で顧客リストを作成していたあたしはちらっと時計を見た。
3時出勤のはずの福嶋くんがまだ来ない。
寝坊かな、珍しい。
いつもは就業20分前には出勤してくるのに。
どうしたんだろ…
まさか途中で事故に遭ってたりして…
それか事件…
心配したのもつかの間…
「はょー…っす」
すこし掠れたダルそうな声。
その声に反応してあたしはパソコンのモニターから目をあげた。
…げ。
…だだだ誰?
パチパチと瞬きを繰り返してタイムカードを押す人物を見る。
「…やべ、ぎりぎりセーフ」
そう言ってタイムカードに印字された時刻を見るためサングラスを外したのは――…
「ふふふ福嶋くんっ!!?」