Eternal Triangle‐最上の上司×最上の部下‐[前編]完

「何お前、俺がホストクラブで一晩ガッツリ稼いでたとかって思ってたわけ?」



バサッと興味なさげにあたしの手に雑誌を放り投げると、福嶋くんは自分のデスクに戻っていった。



「…違うの?」



この雑誌に載ってる男の人の格好と今日の福嶋くんの出で立ちがよく似てるんですけど?



「まあ…あながち間違ってないけどな」



あながち間違ってない??



どういうこと??



ホストクラブと似た仕事がほかにもあるの?



あたしはパチパチと瞬きしながら福嶋くんを見つめた。



そんなあたしを見て福嶋くんはハアと盛大なため息をつく。



「…お前には言っても耳に馴染みがないだろうな」



耳に馴染みがない?



何なの?



「…聞くだけ聞いていい?」



ほとんど怖いもの見たさのような感覚で恐る恐るたずねる。



福嶋くんはもう一度大きく息をはいてからボソッと呟いた。








「…デリホス」








「でり、ほす??」





…なにそれ?





「出張ホストのことだよ」





しゅ?





――――…は? いま何て言った?












「しゅっ…出張ホスト――――っ!!!?」








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