Eternal Triangle‐最上の上司×最上の部下‐[前編]完
「ふふっ…」
思わず笑ってしまった。
「なに笑ってんだよ」
すかさず不機嫌モードMAXの福嶋くんから突っ込まれる。
「ごめん…何でもない…ふふっ…」
何だろ…
見た目は完ぺきホストで通用するのに、そっちの世界に疎い福嶋くんって、なんか笑える。
「ふふっ…」
やばい、ツボに入っちゃったかも。
あたしは両手で顔を覆って必死で笑いをこらえた。
「おい」
福嶋くんが声を尖らせる。
それでも笑いをこらえることができないあたし。
そんなあたしに容赦なく怒りの鉄拳が降ってきた。
「笑うなっつってんだろ」
ペチッと向かいの席から伸びてきた手に額を叩かれる。
「ご、ごめん…でも…ふふっ」
ダメだ――…
完全にツボに入っちゃったよ…
箸が転がっても可笑しい歳じゃないのに
あたしはしばらくの間笑いが止まらなかった――。
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