Eternal Triangle‐最上の上司×最上の部下‐[前編]完
「あなたの言うとおり、私はいつも虚しかった。1人になると特に後悔の念が押し寄せてきて…。私は何をやってるんだろうって…」
ユリカさんの声が次第に涙声に変わっていく。
「…こんなことを続けても夫が私に目を向けてくれるはずがないし、結婚生活が劇的に変わるものでもない。
私が満たされるのはほんの数時間で、それもお金で買った充足感。
…分かっていたの、どこかで。
これじゃダメ…このままじゃ私は…一生本当の幸せをつかめないままだって」
ユリカさんは透明できれいな涙を流していた。
こんな風に純粋に自分を省みて涙を流せる人なのに、こんな手段でしか心の隙間を埋めることができなかったなんて…
あまりにも悲しすぎる。
ユリカさんが歩んできた道はどれほどつらい荊の道だったろう。
きっと計り知れないほどたくさんの苦汁を嘗めて、それを耐え忍んで今まで生きてきたんだ…
時には自分で自分を殺してしまいそうになりながら――…