Eternal Triangle‐最上の上司×最上の部下‐[前編]完



「…で? 話は元に戻るけど何か進展したわけ?」



「…何にも進展なんかしてない」



少しふて腐れ気味に答えると、ミカはあきらめたようにため息をつく。



「そんなことだろうと思った」



「う…」



どうせあたしはヘタレ歴4年8ヶ月をまだまだ更新中ですから。



卒業見込みもありません…||||



「…じゃあ何なのよ? 誰かに見せる予定でもあんの? 言っとくけどヘタレにはストリッパーは無理よ」



「スッ…スッ…ストリッパーって///」



「綾乃の場合、顔立ちも体つきも申し分ないんだけど、肝心の経験値がね…。沖縄で今日買ったセクシーランジェリーで夜ばいするほどの度胸がなきゃね」



「だっ…だから誰にも見せないし人前で脱いだりしないから!!」



「じゃ何のために必要なのよ」



「だっ…だから/// 見っ…見せるとか/// そういうんじゃなくて/// …そ…その……い、言われたから///」



「言われたって? 誰に何を?」



「ウ…ウチの…ふ…福嶋くんに」



「福嶋? あーーあの無愛想なイケメン君ね? 確かアンタと異動になった。…で、彼に何言われたの?」



「…あ、あの…///」



もじもじするあたし。



「何なの、言ってみなさいよ。笑わないから」



「あ、あのね」



「うん」



ミカの目をまっすぐに見つめる。



そうして深呼吸をしてから一気に早口で言った。








「オッ…オトコを知らないからあたしは色気が出ないんだって!」








< 340 / 501 >

この作品をシェア

pagetop