Eternal Triangle‐最上の上司×最上の部下‐[前編]完
「…で? 話は元に戻るけど何か進展したわけ?」
「…何にも進展なんかしてない」
少しふて腐れ気味に答えると、ミカはあきらめたようにため息をつく。
「そんなことだろうと思った」
「う…」
どうせあたしはヘタレ歴4年8ヶ月をまだまだ更新中ですから。
卒業見込みもありません…||||
「…じゃあ何なのよ? 誰かに見せる予定でもあんの? 言っとくけどヘタレにはストリッパーは無理よ」
「スッ…スッ…ストリッパーって///」
「綾乃の場合、顔立ちも体つきも申し分ないんだけど、肝心の経験値がね…。沖縄で今日買ったセクシーランジェリーで夜ばいするほどの度胸がなきゃね」
「だっ…だから誰にも見せないし人前で脱いだりしないから!!」
「じゃ何のために必要なのよ」
「だっ…だから/// 見っ…見せるとか/// そういうんじゃなくて/// …そ…その……い、言われたから///」
「言われたって? 誰に何を?」
「ウ…ウチの…ふ…福嶋くんに」
「福嶋? あーーあの無愛想なイケメン君ね? 確かアンタと異動になった。…で、彼に何言われたの?」
「…あ、あの…///」
もじもじするあたし。
「何なの、言ってみなさいよ。笑わないから」
「あ、あのね」
「うん」
ミカの目をまっすぐに見つめる。
そうして深呼吸をしてから一気に早口で言った。
「オッ…オトコを知らないからあたしは色気が出ないんだって!」