Eternal Triangle‐最上の上司×最上の部下‐[前編]完



コイツは、幼なじみの相澤菜月‐アイザワ ナツキ‐(28)。



デパートの花形である化粧品売り場に勤務しているせいか見た目は華やかで、でも凜とした美しさも兼ね備えている。



そんな菜月から久しぶりに電話があったのは今日の昼過ぎのこと。



『慧ちゃあああん(。>ω<。) 今晩ヒマぁぁぁ?』



いつもは呼び捨てのくせに何か相談事があるときだけは幼い頃の呼び名である“慧ちゃん”に変わる。



『聞いてほしいことがあるのぉぉぉ』



甘えた口調に、またか、と思いつつも腐れ縁なので邪険にはできず仕方なしに話を聞いてやることにする。



『慧ちゃんありがと〜。このご恩は一生忘れなぁぁい(。>ω<。)』



『…はいはい。分かったから』



俺は半ば呆れながらドコで落ち合うのか聞き出して手短に電話を切った。





…ったく普段はしっかりしてるくせに男にフラれると相当へこたれるんだよな、菜月のヤツ。



あの様子じゃ男絡みの話に決まってるよな。



…はぁ。



アイツが無事に結婚するまで俺はずっと愚痴聞きマシーンか…





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